滞米日記「美しき葛藤」

あるレストランにて。息子を見たサーバーが、自分にも同じくらいの子がいるんだ、と話し始める。「ぼくの子は2歳半と6ヶ月でね。ちょうど妻とぼくが育休を取り終えて、ぼくも仕事に復帰したばかりで、いまはとにかく大変なんだ。でもね、ぼくらはそれをBeautiful Strugglesと言うようにしているんだ。」ドーン。

最後の決めゼリフをどうしても言いたかったらしい。途中、義理の父が子どもが女か男か質問したのに全く聞きやしない。

ただ認めよう。離乳食はじまりたての赤ちゃんに意志を持ち始めた2歳児のお世話、それに加え子どもの環境変化へのストレスの対応、さらには仕事の責任もあり、相当負荷のかかる状況だろう。それでもそれを”美しき”葛藤だというのか。ドヤ顔をするだけはある。

そういえばこの間、テレビ番組「水曜日のダウンタウン」の“悩みのない人いない説”で、あるお父さんが、「思春期の娘とどうコミュニケーションをとったらいいのかわからないんです。これが本当に大きな悩みでね・・」と娘との関係に本気で悩むその姿に素敵だなと思ったことを思い出した。(ちなみに、悩みのない人はいた)

悩むことは苦しい。苦しいことはない方がいい。本当にそうだろうか?もう自分は知らない、どうにでもなれ、と悩むことを放棄することもできる中で、悩み、葛藤を続けるということは、何かより良くしたいという気持ちがあるということなのだ。

だから、もしその悩みの先に、誰か大切な人がいたり、自分の思い描く理想の未来があるのなら、その悩み、苦しみは抱える価値がある。がんばれ、がんばろうとドヤ顔サーバーさんの決めゼリフから自分を励ました今週のことでした。



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