子どものお昼寝タイム、家事や自分のことが全くできないママたち(パパたち)がいる。一緒に横で寝ていないと起きてしまう、ストローラーに入れて歩き続けないと起きてしまう、事情はさまざまである。子どもが寝るまでずっと子ども第一で動かなければならない、その労力は計り知れない。
そんな友人の1人にご飯をいつ作っているのか聞いてみた。どこにでもよじ登ったり何かを口に入れたりする子どもを見ながらご飯を作るというのは、何十個ものアプリを起動したまま、テレビ通話をするようなものなのだ。それを夜まで1人時間なしでやることが不可能に思えて仕方がないのだ。
「子どもが起きてから、公園に行く前の時間でね、こうやってやるのよ。今やらなきゃだからみててね。この冷凍のにんじんとセロリをオリーブオイルで炒めて(ガラララと冷蔵庫開ける)、それから朝解凍しておいた鶏胸肉も鍋に入れて(ハサミでチョキチョキ鍋にポイ)、最後に白ワインで蒸し煮にして、それでおしまい。」
?!料理ってこんなに簡単なものだったっけ?いつもなんであんなにご飯作ることにハードルを感じているんだ?と咄嗟に自らを振り返る。「日本ではどうかわからないけどイタリアはこうやってシンプルなものを食べるの」と彼女は言う。ホホーッ。イタリアから取り寄せているオリーブオイルで素材の味を楽しむってかい?シンプルさの中にある豊かさに100のダメージ!(なぜ)
日本の家庭料理は選択肢が多いんだな、とも思った。イタリアンでも中華でも和食でもフレンチでもコリアンでもインディアンでも、なんでも作ろうとする。(料理担当のみなさまおつかれさまです)だから調味料も材料も対応範囲が広いだけに、キッチンも冷蔵庫も頭の中もとにかくごっちゃごちゃなのである。そこからピンポイントでその日の気分と冷蔵庫の中身でご飯を決めるのに疲弊するのも納得がいく。
ただし、今回の学びはそこではなく、野菜を冷凍ストックするというところである。(あ、そこなのね〜)食文化は変えられないけれど、野菜ストックは真似できる。野菜カット時に必要分だけでなく全部、切れるものは切ってしまう。そしてジップロックに入れて冷凍庫へポイ。
早速、パプリカとセロリでやってみた。するとどうだ、たとえば、朝ごはんのオムレツの具に困らない。朝からナイフとまな板を出す手間が省ける。野菜を水で洗ってシンク周りが水浸しになるストレスもなければ、洗い物もたまらない。なんという快適モーニング!

鮮度は落ちるし、ちょっと料理は水っぽくなったりもするけれど。非効率を効率に、生まれた時間でもう一品作れるかもだし、絵本読んであげられるかもだし、メール1通送れるかもだし、読書できるかもだし、ティーで一息つけるかもしれない。敬遠していた時短の味を知ったある日のことでした。
コメントを残す