Life of T

アメリカ・ボストンでの生活のこと


お料理日記「血抜き大好き」

最近、血抜きにハマっている。血抜きと言っても指のささくれから大量に血を抜き出すことではない。牛肉の血抜きである。

韓国出身の友人からプルコギのお裾分けをいただいた。本場のプルコギである。口に入れてすぐに、自分では絶対に再現できない味と食感に感動した。

ナニコレ、どうやって作っているの?と聞くと、トレジョーの薄切り肉を醤油とごま油とニンニクで炒めただけだという。

うそつけやィ。その材料で作っても、“あの”トレジョーの肉は縮れ、丸っこい塊の集団になることを知っている。とにかくこの柔らかさはありえない。味もこんなに優しくならないし、何が違うのか、どうしても知りたかった。

わたしがやってもあんな風にはならないのだけど!と別日にしつこく聞いてみた。そしてわかったのだ。どうやら血抜きをしているらしい。

日本人的(わたしのみ的?)感覚からすると、あり得ない。わざわざ毎回牛肉を使うたびに血抜きをするなんて、めんどくさすぎる。でもあの味がどうしても忘れられないと、半信半疑でやってみた。

そうしたらなんと、あの味に近づいたのだ。フライパンに肉を投入する前から、確信した。コイツァ何か違うぞ、と。

このクリアな汁!
アクもなければそれぞれの肉がハラリと独立している

そこからである。牛肉を買っては血抜きをする。30分ほど水に投げ入れておく。砂糖を入れるとより早く血抜きができる、と友人が言ってた。(塩でも)血が抜けてさっぱり、柔らかくなった牛肉を見るとホクホクする。

ある日のカルビの血抜き後
湯上がりみたいにトゥルン
マリネは醤油とすりおろした和梨とニンニクとブラウンシュガーで
お店の味になった

次はどんな牛肉料理を作ろうかとワクワクしている。牛丼とか血抜きして作ったらおいしそうだな。

こうやって暮らしにちょっとした「ていねい」があると心もほぐれるね。



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