ハッピーバレンタイン。世の中はピンクと赤で彩られ、お店にはお花がセンターを陣取り、愛する人に愛を伝え合おうとプレッシャーをかけてくる。ただし、無理はよくない。
あれは2年前、1週間くらい前から来週バレンタインだね、お花くらいはあったらうれしいな、なーんて親切な(地獄の)リマインドをしたせいで夫が90ドルの薔薇の花束を買ってきてくれちゃったからである。お花はただの形でイベントごとを大切にする心が欲しかっただけなのに、そのせいでなぜか後日ケンカもしたし、もうたくさんだと、我が家では暗黙の了解で無理をしすぎないことにしている。
「お花は枯れちゃうから、お花以外でなにか欲しいものある?」と夫。ちゃんとイベントを大切にしよう(しなきゃ)としてくれてはいるみたいである。いま欲しいものと言えば低温調理器・・。あはは。「スイーツとかどう?Formaggio Kitchenのケーキ食べたい。会社の後は開いてないだろうから、明日一緒に買いにいこう。あ、というより息子のお散歩がてら好きなもの選んで買ってきてもよかったらそうしちゃう」
ということで、今年のお祝いの品は、Formaggio Kitchenのケーキに決まった。でもアパートを下に降りながら考えた。(本当は自分でケーキ、作りたかったなァ。お金で美味しいものを買えるのももちろん楽しいけど、辻仁成ならパパッと自分で作るんだろうな。また違う豊かな選択肢。でも無理はよくないしね。息子見ながらはケーキ作りはムリムリ)
アパートから出た。そしたら突風であった。うおおお、前に進めない。いーらなーいなーにもー捨ててしーまおうと、なぜかTMレボリューションでなくB’zのLOVE PHANTOMが再生された。そしてそのままアパート内に引き返し、結局わたしの中の辻仁成に従うことにした。そういう運命だったのであるね。ふふーん。
「辻仁成 ケーキ」と調べるとスポンジケーキ、抹茶ケーキ、ホワイトチョコとラズベリーのケーキそしてロールケーキのレシピが出てくる。ワクワク。今回はまだ作ったことのないスポンジケーキを、休日である次の日に(余裕たいせつ)、作ってみた。
トッピングにはヨーグルト用に買っておいたジャンボブルーベリーが使えるねと思っていたら、衝撃のあまりどんな文脈か忘れたが、夫が「ブルーベリーは酸っぱいからあんまり好きじゃない」とか言い始めた。ブルーベリーが酸っぱいなんて人、初めてである。全く賛同できなかったため、その具申は却下した。

でも辻氏が中に入れるフルーツはなんでもいいというから、そこくらいは夫の要望を叶えようと思った。「なんのフルーツならいいのさ?」「ピーチ」ほほぅ、なかなかのアイデアである。なんとなく夫の脳内が見えた。そして残念ながらピーチの季節は終わってしまっていたので、洋梨にした。そして夫の好み検定2級をゲットした。

ただ計画性のなさ故、店頭で蜜が出ているなるべく熟れたものを選んだものの、若さは否めず。スポンジケーキにシャヌっとした食感はちょっとザンネンだった。
辻氏のレシピはスポンジにオイルをいれる。そのおかげか生地がフワフワすぎずしっとりと適度な重みのあるスポンジに出来上がって大満足であったァ。


デカフェのアールグレイと一緒に。ティーバックのアールグレイはどれも薄くて不満足だったのだけど、一杯につきティーバックを2個入れるとより濃く、ちょうどよくなることに気がついた。(進次郎構文)
今年はこんな感じのバレンタインデーでした。イベントを言い訳にいつもとはちょっと違うことができたら、それが楽しいね。
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