Life of T

アメリカ・ボストンでの生活のこと


滞米日記「滞米史上最大、声を張り上げてしまったある日のこと」

話す言語で性格が変わる、と聞いたことがある。そんなことあり得るのか?!と思いながらも、自分も英語を話し始めたら、ハキハキと自己主張ができるようになって、明るくなれると淡い期待を抱いていた。だがしかし在米3年、相変わらず口はあまり開かないし、話したとしても人の様子を伺いながらカオナシのようにア、ア、と話しているし、ノリも悪いし、英語で生まれ変われる⭐︎なんて幻想は、いつの間にかどこかにすっ飛んでいった。

でも、今日もしかしたら性格変わってる?と思うことがあった。ドライビングスクールの電話口で、スタッフの女性と口論になった。あはは。他人と口論だなんて、モゴモゴ系口下手女子のわたしではありえないことだった。でも、どうしても納得できないことがあったのである。先週末、ロードテストに向けて1時間のドライビングレッスンを受けた。がしかし、前の生徒を送って、次の生徒を迎えに行くだけで、なんとレッスンが終わってしまったのである。ありえナーイ。70ドル。休日の貴重な数時間だったのに。どうしてもテストに受からなきゃなのに。アメリカの理解不能なビジネスに怒りで震えた。これはもう、リファンドだ、リファンド。師匠である夫にクレームのいろはを伝授してもらい、言うべきことを書き出す。そして月曜日の朝10:00、電話口の彼女の週初めのウォーミングアップ中に、爆弾を投下した。

「土曜日に練習を受けた者ですが、レッスンが前後の生徒の送迎のみで終わってしまったので、返金とレッスンの再受講を希望します。」「それはできません、そういうシステムだと伝えたはずです。だからわたしは予約時に1時間半のレッスンかプライベートのレッスンを勧めたのです。」・・・なかなか免許の取れない苛立ちや育児の疲れが沸々とわたしの胃の中で燃え上がるのを感じる。「いやいや、前後の生徒を送迎しなければいけないことは知っていましたよ。それはあなたも言ってたしウェブサイトにも書いてある。でも、何もテストに向けて練習する時間がないのはおかしい。ウェブサイトにも、テストに受かるのと運転できることは違うと書いてあるから、だから、レッスンに登録したのに、ただ送迎、運転して終わった。教官は何もテストに向けて教えてくれなかった。さすがにこれはおかしい。だから返金と再受講させてください。」「わたしはちゃんと説明しました。プライベートレッスンにするべきだと。教官が来なかったりしたわけでなければ返金はできません。レギュラーレッスンは、そういうものです。」「いや、練習する時間がないかもしれない、とは一切、説明されていない。だいたい、レギュラーレッスンでは何が学べるんですか?ちゃんと説明してくれますか?」「ロードテストに必要なことです。」「こと?ことってなんですか?その”こと”が今回、何も学べなかった。それをレッスンとは言えない。」「もうサービスは提供されたので無理です。わたしはちゃんと説明しました。」「はあ。だから、練習の時間がないことは一切、説明されていない。前回も同じレッスンを受けたが数回は練習の機会があった。」「それはラッキーだっただけです」「はあ?レッスンなんだから、テストに受かるための・・・」というような押し問答が少なくとも5回は繰り広げられ、しまいにはお互いがアイウォンチュートゥーアンダースタンドマイシチュエーション!!!!!と叫び合う始末であった。これだけねばっても、もうどうにもならなさそうだったので、もういいやと、ハァーッとやり場のない怒りを吐き出し、平日に現時点で空きのないところで練習を入れてもらう努力をしてもらうことで妥協した。あ〜、今だにはらたつのり。

日本語でここまでやるか、と言われると、できない、やらない。相手に自分の言葉がどう伝わるかが良い意味でも悪い意味でも想像できるし、文化的に言ってもどうにもならないことはどうにもならないからである。こんなに容赦のない主張は、英語だからこそできたことである。この国では主張すれば、何か状況が好転する可能性が大である。夫の姿を見て学んだ笑。だから、言語で性格が変わるということは、取り巻く文化が自分のコミュニケーションスタイルを破壊していく、ということを指しているのかもしれないな、と思ったある日であった。いやしかしそれにしても大の大人になって、他人とあんなに感情的に口論するのは振り返って恥ずかしいものがあるので、もう少しスマートな主張の仕方を学びたい。そうしたら、もっとよい妥協点が見出せたかもしれない。

ロードテストは今週末、果たしてどうなるか。。そしてBrookline Driving Schoolでのレッスンは多少高くてもプライベート、または、1時間半以上のレギュラーレッスンを受けることをおすすめします。。。

つづく



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