Life of T

アメリカ・ボストンでの生活のこと


滞米日記「おもてなし上手に学ぶ」

同じアパートの友だちの部屋にお邪魔すると、彼女はいつもインド料理を振る舞ってくれる。毎度、密かにお腹を空かせて向かう。「今日はお豆のサラダ作ってみたの。よかったら。」待ってましたぁ〜!「ブラックアイドピー、知ってるよね。それを前日から水につけておいて、朝プレッシャークッカーで、5分くらい調理したのよ。ヘルシーでタンパク質も取れるからいいでしょう。」彼女の作るインド料理はいつもおいし〜へるし〜。「味付けはどうしたの?」「プレッシャークッカーで調理した後に、フライパンにギーを入れて、大さじ2杯くらいかな、そこでお豆を少し炒める。その後にクミンを入れて、パウダーじゃなくてホールね、好きな野菜を入れたら完成よ。」大雑把にして奥深い。インド料理、ラブ。彼女のところに行くといつも思う。

そして彼女の淹れる本場のチャイは格別。濃厚で、ジンジャーがしっかり効いている。慣れない場所に少しこわばった心を解きほぐしてくれる。

彼女はおもてなし上手である。おもてなし上手、と言ってもただ美味しいものを作れるだけではない。相手がリラックスできるような空気作りができるのである。何が1番大切かって、多分、自論、おもてなす本人がリラックスしていることである。最初にお部屋にお邪魔した時にソファに誘導され、「リラックスして、もっと奥深くかけていいのよ」と言ってもらったけど(それだけでも十分なおもてなしである)、自分の性格もあり、なかなかできなかった。でも彼女が、ソファの上にあぐらをかいてリラックスしているのを見て、私も徐々に家にいるかのように過ごせるようになった。自分がリラックスすることは、簡単なようで難しい。私は来客があるとよぉしおもてなしするぞ〜と力み、その緊張感が相手に伝わり、そしてまたその緊張感が跳ね返ってきて、その空気感は、おもてなしのおの字もないと思われる。相手に喜んでほしい、という気持ちは素敵だけど、考えすぎは相手のためではなく自分のためにおもてなししているということになる。ぐさぁっ!自然体でいること。自分が心地よくないと、相手に心地よくいてもらうことはできない。

そんな感じで彼女に刺激を受けてまずは料理の腕を磨こうと思ったある日。夜ご飯は、夫の残したビールで煮込んだミートソースでしたとさ。ビールの味、そんなに好きじゃないのだけど(特にラガー系)、料理に使うとコクが出ていい。そのコクを味わうため、今回トマト風味は抑えてみた。



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